心情読解プログラム
キット02:各時の授業案(全7時間)
- 著者:秋元進吾
- 対象の目安:小学校高学年〜中学生(塾・家庭学習・自由授業向け)
- 各時間は45分想定:導入(5分)→ 展開(30分)→ まとめ(10分)
- 読み上げ用の導入原稿・対話例台本はキット04、配布用ワークシートはキット03を参照してください。
第1時『ごんぎつね』(新美南吉)
- ねらい:伝えたい心と誤解される悲しみを想像する。
- 中心発問:「ごんはなぜ兵十に近づいたのだろう?」
進行の流れ
| 区分 |
時間 |
活動 |
| 導入 |
5分 |
「伝えたいのに伝わらなかった経験」をペアや親子で交流する。 |
| 展開 |
30分 |
場面音読(ごんが栗を届ける場面)→ 出来事・兵十の気持ち・ごんの気持ちを板書に整理 → 中心発問 → ワークシート記入 → グループで共有。 |
| まとめ |
10分 |
「ごんの気持ちは兵十に伝わった?伝わらなかった?」を発表し、「伝えたいのに伝わらない」心情で締める。 |
板書計画
ごんの気持ちを考えよう
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できごと:いたずら → 反省 → 栗を届ける
兵十の気持ち:喜び → 誤解 → 怒り
ごんの気持ち:伝えたいのに伝わらない
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考え:ごんはなぜ兵十に近づいた?
第2時『大造じいさんとガン』(椋鳩十)
- ねらい:対立の中にも生まれる心情の変化(敵への敬意)を理解する。
- 中心発問:「なぜ大造じいさんは残雪を撃たなかったのだろう?」
進行の流れ
| 区分 |
時間 |
活動 |
| 導入 |
5分 |
「ライバルに尊敬を感じた経験」を交流する。 |
| 展開 |
30分 |
音読 → 大造じいさんと残雪の気持ちを比較して板書に整理 → 中心発問 → ワークシート記入 → 全体で共有。 |
| まとめ |
10分 |
「敵対していても相手に敬意を抱くことがある」ことについて、自分の経験と結びつけて考えをまとめる。 |
板書計画
敵への心の変化を考えよう
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大造じいさん:倒したい → 敬意をもつ
残雪(ガン):逃げる → 生き抜く
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考え:なぜ撃たなかったのか?
第3時『注文の多い料理店』(宮沢賢治)
- ねらい:高揚から不安・恐怖へ変わる心情の流れをつかむ。
- 中心発問:「注文が増えるたびに、紳士たちはどんな気持ちになった?」
進行の流れ
| 区分 |
時間 |
活動 |
| 導入 |
5分 |
「ワクワクが不安に変わった経験」を共有する。 |
| 展開 |
30分 |
音読(“注文”が増えていく場面)→ 紳士の心の変化を時系列で板書に整理 → 中心発問 → ワークシート記入 → ペアで確認。 |
| まとめ |
10分 |
「不安や恐怖は人をどう動かすか」を共有し、恐怖は人を止めることも、気をつけさせる力にもなるとまとめる。 |
板書計画
紳士の心の変化を考えよう
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初め:自信満々(高揚)
注文が増える:不安 → 恐怖
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考え:紳士たちはどんな気持ちになった?
第4時『雪女』(小泉八雲・再話)
- ねらい:人の弱さと、相手を信じたい気持ちのせめぎあいを想像する。
- 中心発問:「雪女はなぜ去ったのだろう?」
進行の流れ
| 区分 |
時間 |
活動 |
| 導入 |
5分 |
「約束を守った/守れなかった経験」を交流する。 |
| 展開 |
30分 |
音読(約束の場面→約束を破った場面)→ 男と雪女の心情を板書に整理 → 「男はなぜ約束を破ってしまったのか」「雪女はなぜ去ったのか」を発問 → ワークシート記入 → グループ共有。 |
| まとめ |
10分 |
「約束を守ることと、守れなかったときの相手の気持ち」について考えをまとめ、約束の大切さを自分の生活に結びつける。 |
板書計画
約束と心の揺れを考えよう
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男:雪女との約束 → 守るが最後に破る
雪女:信じたい → 裏切られ去る
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考え:雪女はなぜ去ったのか?
第5時『走れメロス』前半(太宰治)
- ねらい:友情と信頼の意味を読み取る。
- 中心発問:「なぜメロスは友を人質にしたのか?」
進行の流れ
| 区分 |
時間 |
活動 |
| 導入 |
5分 |
「友にすべてを任せる/任される気持ち」を共有する。 |
| 展開 |
30分 |
音読(王に捕らえられる場面)→ メロスと友(セリヌンティウス)の心情を板書に整理 → 中心発問 →「セリヌンティウスはどんな気持ちだったか」も問う → ワークシート記入 → 全体共有。 |
| まとめ |
10分 |
「友情って何だろう?信じるってどういうこと?」を話し合い、信頼関係の意味を確認する。 |
板書計画
メロスの心情を考えよう(前半)
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① 王に捕らえられる
メロス:友を信じる
セリヌンティウス:命を預ける
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考え:なぜ人質を友に頼んだ?
第6時『走れメロス』後半(太宰治)
- ねらい:絶望から希望へ変わる心情を追う。
- 中心発問:「なぜ走り続けられたのか?」「再会した二人はどんな気持ち?」
進行の流れ
| 区分 |
時間 |
活動 |
| 導入 |
5分 |
「あきらめそうになってもやり抜いた経験」を交流する。 |
| 展開 |
30分 |
音読(走る場面〜再会)→ 「もうだめだ」→「裏切れない!」の心情の転換と再会場面を板書に整理 → 発問1「なぜ走り続けられたのか?」→ 発問2「再会した二人はどんな気持ち?」→ ワークシート記入 → 発表。 |
| まとめ |
10分 |
「メロスとセリヌンティウスの友情を、自分の友達との関係に当てはめるとどう思うか」を発表し、友情の力を全員で共有する。 |
板書計画
メロスの心情を考えよう(後半)
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② 走る途中:「もうだめだ」→「裏切れない!」
③ 再会:友情・信頼の喜び
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考え:なぜ走り続けられた? 再会した二人はどんな気持ち?
第7時 まとめ
- ねらい:物語を通して想像した心情を、自分の生き方や人間関係に結びつける。
- 中心発問:「一番心を動かされた人物は誰?なぜ?」
進行の流れ
| 区分 |
時間 |
活動 |
| 導入 |
5分 |
これまで読んだ5つの物語を振り返る。 |
| 展開 |
30分 |
板書に5作品の心情一覧を並べる(ごん・大造じいさん・紳士・雪女・メロス)→ 中心発問 → ワークシート記入 → 発表。 |
| まとめ |
10分 |
心情を想像することで人に寄り添えることを確認し、「物語を読むことは、人の気持ちを考える練習になる」と締めくくる。 |
板書計画
心情を想像して、自分の生き方を考えよう
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ごん:伝えられない思い
大造じいさん:敵への敬意
紳士:恐怖
雪女:信じたい心と裏切り
メロス:友情と信頼
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一番心を動かされた人物とその理由は?
板書・ワークシート運用のポイント
- 板書は「出来事 → 心情 → 問い」でシンプルに整理し、出来事と心情を並べて可視化することで、学習者が自然に心の動きを追えるようにします。
- ワークシートは毎回 本文 → 人物の心 → 自分の考え の流れで整理します(キット03参照)。
- 単元の最後は、自分の経験や人間関係に引き寄せて書かせます。
著者:秋元進吾