公開日: 2026-07-24

「あとで読む」より「もう見た」を集めたい・・・自分専用Wikipediaアプリ ReadStock ができるまで

更新しました(2026年9月26日) 挿絵を入れました

こんにちは。秋元進吾です✍️

先日、「ReadStock(リードストック)」という知識ストックアプリを公開しました。
気になった記事のURLを貼る。ためこんだブックマークを取り込む。保存しておいたメルマガを取り込む。そこからノイズを除いて「知識だけ」を、自分専用の本棚に並べていく道具です。

今日も機能の自慢話ではなく、作る途中で何につまずいて、何を考えたのか。その裏側の話をさせてください。
特に今回は、「見られたらどうしよう」という不安と正面から向き合った話が中心です。


「あとで読む」アプリを、私は読まなかった

世の中には「あとで読む」系の便利なアプリがたくさんあります。私も試しました。そして気づいたんです。
「あとで」は、だいたい来ない。

でも、ふり返ってみると、私はこれまでに膨大なものを「もう見て」きています。ブックマークに眠る何年分ものページ。メールボックスの奥のメルマガ。買った教材のPDF。
これから読むものを積み上げるより、すでに見てきたもの=過去の知的資産を回収するほうが、よっぽど宝の山なんじゃないか。

それがReadStockの出発点でした。見てきた知識のすべてが、自分専用のWikipediaになる。そういうアプリです。

埃をかぶった無地の紙束の山から、手が1冊の本を整然と並ぶ自分専用の本棚へ運んでいる。

2本目は、こんなに速い

じつはReadStock、アプリ本体の骨組みは1日でできています。

種明かしをすると、前作のVoice SafeGateで、ログイン・データベース・「AIはユーザー自身の鍵で動かす」仕組みといった土台を、さんざん苦労して作ってあったんです。前作でハマった沼を、今回は最初から避けて通れた。
1本目の苦労は、2本目の速さになる。 これは何かを続けている人みんなに言えることだと思います。

ある朝、アプリが止まっていた

順調に見えた公開後、1通のメールが届きます。
「あなたのプロジェクトは一時停止されました」。

無料のデータベースは、7日間アクセスがないと自動でお休みする仕組みだったんです。知らなかった。データは無事でしたが、朝からひやっとしました。

対策として、毎日1回、アプリが自分でデータベースを「おはよう」とノックしに行く仕組みを入れました。これで二度と居眠りしません。
つまずきは、そのまま仕組みに化ける。前作と同じ教訓がここでも生きました。

「丸見えになったりしないよね?」

さて、本題です。

ReadStockは、メルマガや閲覧履歴といった、かなり個人的なものを預かるアプリです。作っている私自身、ふと手が止まりました。
「公開されているアプリに自分のメールを取り込んで、誰かに丸見えになったりしないよね?」

作った本人が不安になるなら、使う人はもっと不安なはずです。
そこで、プライバシーポリシーを書くことにしました。ただし、よくある形式的なやつではなく。

途中で、こんな一文を書きたくなった瞬間がありました。
「運営者が閲覧することは物理的に不可能です」・・・安心してもらえそうな、強い言葉です。

でも、これは嘘になる。

アプリに閲覧機能を作っていなくても、データベースには管理画面というものがあって、管理者がその気になれば技術的には見られてしまう。これはほとんどのWebサービスに共通する構造です。ふだん誰も言わないだけで。

だから、そのまま書きました。
「日常の運用で目に入ることはありません。ただし物理的に不可能とまでは言えません。管理者として技術的にはアクセスできる立場にあります。必要な場合を除き、その操作を行いません」と。

そして、言葉だけでは軽いので、約束をコードにしました。

かっこいい機能ではありません。でも、このアプリでいちばん大事な部分は、たぶんここです。
正直さは、書くものじゃなくて、実装するものでした。

受信箱という関所

もうひとつ、こだわったのが「受信箱」です。

ブックマークや履歴を一括で取り込むと、どうしてもノイズが混ざります。決済メール、通販ページ、二度と見ないやつ。
だからReadStockでは、取り込んだものはまず受信箱に届き、あなたが承認したものだけが本棚に並びます。

自動で全部飲み込むアプリより、ひと手間あっても「選べる」アプリのほうが、長く信頼できる。そう考えました。

木の受け箱に白紙のカードが流れ込み、手が本棚へ置くカードと、光の粒になって消えていくカードに分けている。

さいごに

ReadStockはここから、たまった知識をAIがテーマごとに1枚の「まとめページ」に仕立ててくれる機能へ育てていく予定です。検索して探すのではなく、自分のWikipediaを眺めるように知識に届く。そこがゴールです。

まずは、記事のURLを1本貼るところから。
ブックマークの奥で眠っている「もう見たもの」たちを、宝物に変えてみませんか。

👉 ReadStock(無料ではじめられます): https://readstock.vercel.app
データの扱いを正直に書いたプライバシーポリシーもぜひ: https://readstock.vercel.app/privacy

読んでくださって、ありがとうございました。
あなたの「いつかやる」が、今日の一歩になりますように。