「変な画面が出たけど、もう消したから大丈夫」・・・出張パソコン・スマホサポートという選択肢


こんにちは。秋元進吾です。今日は、親のスマホやパソコンのことで、ちょっとした不安を抱えているご家族に向けて、そっとお届けします。

電話口で、母がこう言いました。「変な画面が出たけど、もう消したから大丈夫」。詳しく聞くと、「ウイルスに感染しました」という表示と警告音が急に鳴って、慌てて電源を切ったのだそうです。実際には何も壊れていませんでしたが、話を聞きながら、背筋がひやりとしました。

LINEの既読が急につかなくなった。写真がどこに保存されているか分からない。同じ質問を、もう三回目。電話越しに「ここをタップして」と説明しても、なかなか伝わらず、お互いに疲れてしまう。心当たりのある方も多いのではないでしょうか。

・・・その不安を、電話越しの説明だけでなんとかしようとしていませんか。

このガイドは、専門家ぶるための記事ではありません。頼む側として何を知っておけばよかったのか、調べるまで知らないことばかりだった自分に渡したかった予習ノートを、そのままお裾分けします。


出張パソコン・スマホサポートとは・・・家に来て、同じ人が教えてくれる仕事です

出張パソコン・スマホサポートとは、スタッフが自宅まで来て、パソコンやスマホの設定、操作方法、トラブル対応を、その場で教えたり直接手伝ったりしてくれるサービスです。LINEの使い方、写真の整理、Wi-Fiがつながらない、迷惑メールが多い、機種変更のデータ移行など、頼める内容は多岐にわたります。

電話サポートや家電量販店の窓口と比べたときの、いちばんの違いはここです。

そして、多くの事業者が大切にしているのが「同じ人が担当する」という仕組みです。毎回担当が変わると、そのつど一から説明し直すことになりますが、同じ人が来てくれれば、その方のペースや、以前つまずいたところを分かったうえで教えてもらえます。「何度聞いても大丈夫ですよ」と言ってもらえる相手がいるだけで、気持ちがずいぶん軽くなるはずです。

なお、この仕事にも直接しばる国家資格はありません〔要確認〕。だからこそ次の章が、いちばん大事な見どころになります。


料金の目安〔要確認〕

金額に絶対の正解はありません。地域、作業内容、時間帯で変わります。あくまで目安の幅として受け取ってください。

見積もりのコツは、1時間いくらだけで判断しないこと。出張費、延長料金、キャンセル料、部品やソフトを追加購入する場合の代金。ここまで先に聞いて、当日の総額を確認してから比べてください。「トラブル解決まで」とだけ言われて時間の見通しが立たない場合は、上限時間や上限料金を先に決めておくと安心です。


パスワードを預けない・・・ここが最大の見どころです〔要確認〕

出張サポートを選ぶときに、いちばん気にしてほしいのが個人情報の扱いです。とくにパスワードは、必要以上に渡さない・預けないのが原則だと考えてください。

作業のためにログインが必要な場面はもちろんあります。良い事業者は、次のようなことを大切にしています。

逆に、次のようなことを言う相手には注意してください。「今後のために、パスワードを控えておきますね」「まとめて管理しておいた方が楽ですよ」。善意のつもりでも、これは個人情報を必要以上に預かる行為です。作業のたびに毎回、本人か家族が入力する。この一手間を惜しまない事業者を選んでください〔事業者ごとのルールは異なるため要確認〕。


「サポート詐欺」にも、あわせて注意を

出張サポートとは別の話として、知っておいてほしいことがあります。インターネットを見ている最中に、突然「ウイルスに感染しました」という警告画面や、大きな警告音が出る手口です。情報処理推進機構(IPA)や国民生活センターは、これを「サポート詐欺」と呼んで、繰り返し注意を呼びかけています。

画面に表示された電話番号にかけると、片言の日本語で「今すぐ有償のサポートが必要です」などと言われ、電子マネーやクレジットカードでの支払いを求められる。最近では、本物のセキュリティソフトそっくりの画面や、ファイルが抜き取られているように見せかけるアニメーションまで使われることがあるそうです。

対処はシンプルです。表示された電話番号には絶対にかけない。慌てて画面の指示に従わない。閉じ方が分からなければ、電源を落として構いません。ここで出張サポートの出番です。信頼できる事業者を普段から知っておけば、「これは詐欺なのか、本当のトラブルなのか」を、電話一本で確かめてもらえます。契約を急がせず、まずは無料で相談に乗ってくれる窓口(IPAの情報セキュリティ安心相談窓口など)があることも、あわせて知っておくと安心です。


良い事業者の見分け方・5つ

難しい知識はいりません。次の5つを、問い合わせと初回のやりとりで見てください。

  1. パスワードを預からない、書き留めないと、こちらが聞く前から説明してくれる
  2. 料金が、出張費や延長料金まで含めて明朗。作業前に、かかる時間と金額の見通しを示してくれる
  3. 専門用語を使わず、本人のペースに合わせて教えてくれる。「代わりにやっておきますね」で終わらせない
  4. サポート詐欺やフィッシングなど、危ないパターンについても普段から説明してくれる
  5. 同じスタッフが継続して担当できる仕組みがある。担当が代わっても、それまでの経緯が引き継がれる

5つ全部が満点でなくても大丈夫です。でも、パスワードを気軽に預かろうとし・専門用語で押し切り・見積りをあいまいにする、この3つが揃ったら、いったん離れて別の事業者をあたっていい合図だと思います。


頼み方は、たった3ステップ

入口は、思っているよりずっとシンプルです。

  1. 困っていることを、具体的に書き出す。「LINEのビデオ通話のやり方」「写真の整理の仕方」というふうに、機械の名前も添えて
  2. 2社か3社に見積もりを頼み、パスワードの扱いと料金の仕組みを、同じ質問で比べる
  3. 初回はできれば本人と家族の両方が同席する。困りごとが解決したら、次に同じことが起きたときの対処もあわせて聞いておく

離れて暮らしている場合は、次に帰省したタイミングで一緒に立ち会うだけでも十分です。最初の一回さえ乗り越えれば、そのあとは本人と事業者だけでやりとりできるようになることも多いです。


まとめ・・・「教えてもらう」は、何歳からでもやり直せる

同じことを何度聞いても、責められない。分からないままにしなくていい。出張サポートの本当の価値は、機械を直すことよりも、そこにあるのかもしれません。

家族が電話越しに教えようとして、お互い疲れてしまうくらいなら、その役目を、外の人に少しだけ渡してみる。それは、家族の手を抜くことではありません。

今日の1アクションは、これだけです。

「最近、スマホやパソコンでちょっと困っていることはない?」と、次に話すときに聞いてみませんか。深刻な話でなくてもかまいません。小さな「困った」を早めに拾えれば、それだけ詐欺にも遭いにくくなります。まずは、聞いてみることから始めてください。

それでは、また。あなたと、あなたの親御さんの画面の前が、少しでも穏やかでありますように。


【免責事項】

本記事は、出張パソコン・スマホサポートサービスの利用を検討する方が判断材料を得るための、一般的な情報提供を目的としています。記載内容は執筆時点の情報に基づくもので、料金・サービス範囲・個人情報の取り扱い・詐欺の手口は、事業者や時期によって変わります。実際のサービス内容・料金・契約条件・パスワードや個人情報の取り扱いについては必ず各事業者にご確認のうえ、不審な画面や連絡に心当たりがある場合は警察相談専用電話(#9110)や消費者ホットライン(188)、IPAの情報セキュリティ安心相談窓口にもご相談いただき、ご自身の判断と責任でお決めください。本記事は特定の事業者・サービスを推奨または保証するものではなく、本記事の利用により生じたいかなる損害についても、著者は責任を負いかねます。

【出典】

  1. IPA(独立行政法人情報処理推進機構)「偽セキュリティ警告(サポート詐欺)対策特集ページ」 https://www.ipa.go.jp/security/anshin/measures/fakealert.html
  2. 国民生活センター「そのセキュリティ警告画面・警告音は偽物です!『サポート詐欺』にご注意!!」 https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20220224_2.html
  3. 国民生活センター https://www.kokusen.go.jp/

著者:秋元進吾