友人から「サイトが見られないよ」と連絡が来ました。あなたは自分のパソコンで開いてみます。ちゃんと見えます。
さて、これは誰の問題でしょうか。
答えを出すには、いま自分が見ている画面が"どこから来たのか"を知っている必要があります。それを知らないと、「私のほうでは見えるんだけどな・・・」で会話が終わってしまう。原因を探そうにも、探す場所が分からないからです。
この講のゴールはひとつだけ。画面が表示されるまでに登場する"関係者"を覚えること。これだけで、トラブルのときに見る場所が決まります。
Webサイトが表示されるまでを、飲食店にたとえます。
登場人物は3人です。
あなたがURLを開くと、こういうことが起きています。
ここで大事なのは、"あなたが見ているのは、5番の結果だけ"だということです。
料理が出てこないとき、原因は1から5のどこにでもあり得ます。注文が届いていないのか、厨房が止まっているのか、ホールが迷子なのか。画面をどれだけにらんでも分からないのは当然で、画面は最後の1コマにすぎないからです。
冒頭の「私には見えるが友人には見えない」も、これで見当がつきます。厨房が止まっているなら、全員に見えないはずです。あなたに見えているということは、厨房は生きている。つまり疑うべきは、友人側の客席か、そこまでの経路のほうです。
登場人物には、もう1人だけ続きがあります。"作り置き"です。
同じ注文が続くと、いちいち厨房まで行かず、作り置き(キャッシュ=一度届けたものを取っておいて使い回す仕組み)が出てくることがあります。客席側にも作り置きの棚があって、ブラウザは前回の材料を勝手に使い回します。表示を速くするための親切な仕組みですが、副作用がひとつ。"更新したのに変わらない"という、初心者をいちばん悩ませる現象の正体が、たいていこれです。厨房の料理はもう新しいのに、手元に届くのは古い作り置き。壊れたわけではないので、直そうとしてはいけません。作り置きを飛ばして届け直させる操作(強制再読み込み)をひとつ覚えれば済みます。
最後に、初心者がいちばん混乱するところを整理しておきます。
この3つは別物で、契約している会社もバラバラなことがよくあります。ここを「全部ひとかたまり」だと思っていると、あとで痛い目にあいます(後述)。
自分の一枚、または自分のサイトを開いてください。
ずらずらと一覧が流れます。これが"ホールスタッフが運んだものの伝票"です。
見てほしいのは3つだけ。
最後にひとつ。強制再読み込み(Windowsは Ctrl+Shift+R、Macは command+shift+R)を押してみてください。作り置きを使わず、全部の荷物が届き直すのが伝票で見えます。この操作は、この先ずっと使います。
全部を理解する必要はありません。「画面は1枚ではなく、たくさんの荷物が届いて組み立てられている」という事実が体で分かれば、この講は達成です。
そのまま貼って使えます。
3つ目の"確認しやすい順に"は、この先ずっと使う言い回しです。覚えておいてください。
ドメイン・サーバー・サイトを同じものだと思い込んだまま、契約を解約すること。
よくある事故がこれです。「サイトを作り直すから、いまの契約はいらないな」と解約したら、独自ドメインで受けていたメールまで止まった。あるいは、ドメインだけ更新し忘れて失効し、他人に取られて二度と戻らない。
覚え方はこうです。住所(ドメイン)、店舗(サーバー)、料理(サイト)。どれか一つを手放すとき、他の二つに何が起きるかを必ず確認する。
もうひとつ、小さいけれど多い事故を。更新が反映されないだけなのに、壊れたと思ってあちこち触ってしまい、本当に壊すこと。表示が変わらないときは、直す前にまず強制再読み込み。順番はいつもこれです。