こんにちは。秋元進吾です。今日は、誰にでも起こりうる「締め出し」「鍵紛失」の話です。
夜、玄関の前で鍵が見当たらない。スマホで検索して、いちばん上に出てきた「鍵開け980円〜」に電話する。・・・気持ちは、痛いほど分かります。焦っているときほど、いちばん安く見える数字に飛びついてしまう。
でも、このタイミングこそ、悪質な業者にとって狙いやすい瞬間でもあります。国民生活センターにも、広告は数千円なのに、現場に来た作業員から数万円、時には十万円以上を請求されたという相談が、繰り返し寄せられています。今日は、慌てているときこそ思い出してほしいことを、まとめておきます。
理由は単純で、締め出し・紛失は「今すぐ」「他に選択肢がない」状態で起きるからです。
比較する時間がない。夜中で、他の業者に電話し直す余裕もない。家の中に大事なものがある。この切羽詰まった状態につけ込んで、広告の「980円〜」はあくまで最も簡単なケースの最低額で、現場に来てから「この鍵は特殊なので」「破錠しないと開かないので」と理由をつけて、料金を積み上げていく・・・という手口が報告されています。
しかも、いったん作業を始めてしまうと、途中で「やっぱりやめます」とは言いにくい。ドアがすでに分解されかけていたりすると、なおさらです。ここが、鍵開けトラブルのいちばん厄介なところです。
金額は鍵の種類・破損の有無・時間帯(深夜早朝は割増になることが多いようです)で変わるため、あくまで目安の幅です〔要確認〕。
大事なのは、この数字そのものを覚えることより、「作業前に、総額の見積りを提示してもらう」という手順を飛ばさないことです。電話口で「だいたいいくらになりますか」と聞いて、はっきり答えない業者は、それだけで注意信号だと思ってください。
ついでに、これを機に知っておいてほしいのが「ディンプルキー」です。
鍵の側面がギザギザではなく、表面に凸凹(ディンプル)がついたタイプで、ピンの配置が複雑なぶん、ピッキングによる不正開錠がされにくいと言われています。鍵開けのトラブルに遭ったあと、交換のタイミングでこうした防犯性の高い鍵を選ぶ方も多いようです。値段は上がりますが、「次の安心」への投資として検討する価値はあります。
持ち家ならご自身の判断で進められますが、賃貸だと事情が変わります。
鍵は建物の設備の一部なので、無断で業者を呼んで交換すると、あとで管理会社とのトラブルになることがあります。緊急の鍵開けはやむを得ないとしても、鍵交換が必要になりそうな場合は、先に大家さんか管理会社に一本連絡を入れてください。指定業者が決まっていることも多く、費用の負担区分(紛失の場合は借主負担とされることが多いようです〔要確認〕)も、そこで確認できます。
①電話口で、総額の目安を答える
「現場を見ないと分からない」の一点張りではなく、「多くの場合はこのくらいです」とレンジで答えてくれる業者を選びます。
②作業前に、見積りをはっきり示す
金額を口頭だけで済ませず、作業に入る前に提示してくれるか。ここが最大の分かれ目です。
③会社名・所在地・固定電話がはっきりしている
携帯電話一本だけで、会社名も名乗らない業者には注意してください。
④出張費・深夜料金などの内訳が別立てになっている
「作業料+出張費+深夜料金」のように分かれている見積りは、あとから中身を確認しやすくなります。
⑤見積り後に断っても、しつこく食い下がらない
金額を聞いて断ったときの態度は、業者の質がいちばん出るところです。
締め出し・紛失は、起きてからでは選ぶ余裕がありません。だからこそ、平時の備えが効きます。
これだけで、当日の判断力がまったく違ってきます。
ステップ1:電話で、状況と総額の目安を確認する
鍵の種類(分かる範囲で構いません)とドアの状態を伝え、「だいたいいくらになりそうか」を聞きます。
ステップ2:現地到着後、作業前に見積りをもらう
金額に納得してから、作業を始めてもらいます。ここで急がされても、一度立ち止まってください。
ステップ3:支払い前に、明細を確認する
何にいくらかかったのか、内訳が事前の見積りと一致しているかを確認してから支払います。
長くなりました。最後にひとつだけ持って帰ってください。
慌てているときほど、「作業前に、総額の見積りをもらう」の一手間を飛ばさない。それだけで、防げるトラブルがほとんどです。
今日の1アクションです。スマホのメモか連絡先に、「鍵で困ったときに連絡する先」を1つ決めて書いておいてください。管理会社でも、信頼できる知人の紹介でもかまいません。それだけで、次に焦る夜が来ても、検索から始めずに済みます。
それでは、また。
【免責事項】
本記事は、鍵の開錠・交換を依頼する方が業者選びの判断材料を得るための一般的な情報提供を目的としています。記載した価格・相場は執筆時点で参照した公開情報をもとにした目安であり、実際の金額は鍵の種類・状況・時間帯・地域・業者によって変動します。正確な金額は、必ず作業前に業者から提示される見積りでご確認ください。緊急のトラブルに遭われた場合は、本記事の内容にかかわらず、国民生活センター・消費生活センター等の公的窓口へのご相談もご検討ください。本記事は特定の業者・商品・サービスを推奨・保証するものではなく、本記事の利用により生じたいかなる損害についても著者は責任を負いかねます。
出典:
著者:秋元進吾