「これって経費になりますか?」
個人事業の税金で、いちばん多い質問です。
今日は個別の答えを暗記する回ではありません。
自分で判定できる物差しを1本、お渡しする回です。
その支出は、事業のために必要だったと説明できるか。
これだけです。
説明できる状態とは、領収書がある+ひとことメモ(誰と・何のため)がある状態。
まるごと説明できるなら経費。
半分しか説明できないなら、次の按分へ。
まったく説明できないなら、それは生活費です。
自宅兼事務所の家賃、電気代、スマホ代。
生活と事業が混ざった費用は、事業で使う割合だけ経費にできます。
これが家事按分(かじあんぶん)です。
割合の決め方は、面積や使用時間など、説明できる根拠なら何でも構いません。
例:4部屋のうち1部屋が仕事場 → 家賃の25%。
コツは2つ。
根拠をメモ1枚残すこと。
そして決めた割合を、年の途中でころころ変えないことです。
どれだけ気をつけても、財布は混ざります。
そのための科目が2つ用意されています。
この2つは利益に影響しない"通り道"の科目。
罰でも例外でもなく、正規の出入口です。
大事な使いどころをひとつ。
給与や貸株金利など、"事業の売上ではない入金"が事業口座に入ったときは、売上ではなく事業主借。
第1回でやった箱の仕分けが、ここでそのまま効いてきます。
売上に混ぜると、利益も税額も膨らんでしまいます。
開業前の支出をまとめた開業費は、帳簿では繰延資産という棚に置きます。
経費化する年は自分で選べる(任意償却)ので、売上が育った年にぶつけるのが定石です。
レシートの箱(P1)→ 開業費の棚(今日)→ 経費化のタイミング(A4の決算書)。
この流れが、開業前のお金の一生です。
次の3つ、どう処理しますか。
答え合わせ
次回A3は「記録の技術」。
今日の物差しを、毎月15分で回し続ける仕組みを作ります。